又吉先生

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 お友達に誘われて、ピースの又吉先生(笑)の講演会へ。 

ちょうど義母と義妹が遊びに来てくれたので子どもたちをお願いして、地元ホールでの開催だったため友人と普段の気安いノリでのんびり30分前に会場に入ったら、なんともう1階席はほぼ満席!!

又吉先生が全国区で売れっ子の芸人さんということをすっかり忘れてました(笑)。

前方の席は多分、熱心なファンの方ばかりだったんじゃないかな。

 

講演はすごく面白かったです。

落ち着いた話し方がほんとに素敵で声もすごくいいし(ここ重要)、何より内容が興味深かった。

質疑応答の時間もたっぷり30分間、どこから何が飛んできても自然体で対応できる懐の深さ、アドリブの面白さにも脱帽。

だから売れっ子なんやな~(´▽`*)

 これまでテレビのイメージではあんまりその魅力がわからなかったんですが、生で講演を聴いて前言撤回、素直にファンになりそうです。

 

大好きだという太宰治の話がやはりすごく多かったんですが「太宰は若い頃によく読んだけど大人になってからはあんまり・・・という人が多い」という話になり、又吉さん自身は今も毎年のように読んでいて年々引っかかる部分が変わっていくので、新たな発見があることがすごく面白いとのこと。

まさに、若い頃少しハマったけど、今はすっかり読まなくなっていた私、二十年以上ぶりに「人間失格」読み返してみようかな。

人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))

人間失格 (新潮文庫 (た-2-5))

 
 

「読書」とは、普段漠然と持っている感覚を改めて確認する作業である、とか、他者の考えを体得することができるので自分が何か考える時にゼロの状態からスタートしなくてもよい、とか、いくつもなるほどと思える話があったのですが、私が特にそうそう!と思ったのは、本というのはストーリーが展開していく中盤あたりから面白くなっていく、というようなものではなく、1行目から人を惹きつけるように書かれているという話。

大学で小説を書くというオソロシイ授業があったのですが、1行目がいかに大切かということをコンコンと先生から説教されたことを思い出しました。

確かにストーリーがいくらよく練られていても、そこまで辿り着いてもらえないことには何の意味もないわけで(だからタイトルもものすごく大切)、考えてみれば当たり前の話なんですが、そういった書き手からの視点も意識しながら読むと、読書はより楽しくなるんだなぁと思います。

又吉さんも、若い頃に初めて自分で小説を書いてみた時、全然面白く書けなくて、そこで気がついたんだそうです。

 1時間半、リラックスしきっていっぱい笑える又吉トークショーでした。

気にはなってたけど、誘ってもらわなかったら絶対行ってなかったと思うので、チケットをとってくれた友人に感謝です(´▽`*)